他業種から有料老人ホームに転職をする場合に、気を付けなくてはいけないポイントの1つが契約条件の確認だ。会社が新たに人材を募集する場合には、事前に勤務時間や給料といった契約条件を明記した書類を作成して応募者に通知するのが基本になる。しかし、介護業界ではこの労働条件通知書と呼ばれる書類を作成せずに言葉だけで説明をする事業所も少なくない。口頭説明の場合、実際の労働条件が面接時に受けた説明と違っていた時に訴えることが難しくなるのだ。採用後のトラブルを防ぐためにも、書類による労働条件の説明が受けられない事業所は避けるのが無難と言える。
介護業界は、仕事の多忙さや職場の人間関係などを理由に離職する人が多く、慢性的な人手不足に頭を悩ませている。全ての事業所が当てはまるとは限らないが、人手不足の会社を選んでしまうと過度に残業や休日出勤を強いられることもあるので注意が必要だ。有料老人ホームに転職をする時は、事前にホームページなどで現場のスタッフの人数を確かめておくことをおすすめする。職場の雰囲気も、大事なポイントの1つだ。前述したように、介護系の仕事は人間関係に悩んで離職する人も少なくない。ここで挙げる人間関係とは、共に働くスタッフだけでなく要介護者やその家族も含まれる。有料老人ホームでの仕事は、大半が人とのコミュニケーションなので、事前に職場見学を通してスタッフ同士の連携、介護者とのやり取りなどを細かくチェックすることが大切だ。